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振袖と成人式と反対派。そして、命のお礼。


成人式に振袖を着るのを禁じている市町村があり、我が街は、 
「ま。良いでしょう」 という風潮だが、いつの時代も 「賛成」 「反対」 の議論はあるようだ。

お亡くなりになって随分経つが、生前お付き合い頂いていた、某市のある議員の方がこの反対派で、
なぜか、振袖を販売する側の私が、この方と何度かビールを呑んだ。

ドスの利いたお顔で、「裏でヤバいことしてそう」 みたいなオーラがあり、 
「呉服屋は、怖がって近づかない」 というような話も聞いていたが、
少なくとも私には普通に接してくれて、結局一度も、「振袖」 の話にはならなかった。

                ◇

もっとも。こちらとしては、振袖の話題に及んでも大丈夫だった。
私は、「絶対反対」 ではないが、「どちらかいうと反対派」 だからだ。

厳密にいうと、「振袖を誂えるのは賛成」 だが、「振袖を成人式に着ていくのは(やや)反対」。
この方も娘さんには振袖をつくっておられるので、「反対」 に至る、
それぞれの立場からのアプローチさえ違えど、結論の落としどころは近しいという感触があった。

ま。実際に論じたら、どうだったかわからない。
若造を相手にしても仕方がないということで、とりとめもない話でビール呑んでくれたのかも知れない。

                ◇

「弊害」 と感じていることを書き並べたら、結構な文量になりそうなので止すが、
一つだけ書き留めるとしたらこれ。

「19歳、33歳は厄年である」 

沢山説明せずとも、これに尽きる。 「お宮参り」 「七五三」 と同じだ。
節目。神社に、「命を授かった。あるいは授かり続けている。そのお礼に伺う」 
というところから、これらの習いがあるはず。


神様のところに。

その時々の、最高のいでたちでおもむくのである。

そのとき、その瞬間の命を丁寧に衣で包む。

それが、振袖。
                
                ◇

市町村が催す同窓会まがいの場所に着ていく為の 「ハレ着」 ではないのだ。

                ◇

そういう私も、
神様が宇宙をつくられたと信じ、感謝の真似事をし、種々の許しをこうが、
神社で手を合わせるのが信仰だとは思っていない。

恐れずに書けば、「形」 にとらわれた時点で、そんなのはもう終わっている気がする。
ともあれ。良くも悪くも信仰は多様化しているし、「無神論」 という方もあるだろう。

「なんか、よくわからんけど~~お~~。親にかんしゃ~~。みたいな~~あ~~」

でも、とりあえずは結構。

だが。市民会館に詣でる前に、それぞれの胸の内に耳を傾けてほしい。

振袖。いや、20歳がなんたるかを。

                 ◇

そういう考えを持つ父の元で育った娘が、明日、成人式に行く。
その辺りのことも、よく理解してくれている。

「おめでとう」 はもう言ったと思うし、もう何も伝えることはない。

君たちの振袖姿をみて、その成長を喜ぶ面々は少なくないだろうし、
そういうのは大いに価値のあることだ

楽しんでくれば良いと思ふ。







Comment

返信
知らないことばっかりです。教えていただいてありがとうございます。
  • 2014/01/12 23:20
  • 花岡邦郎
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タイトル
いやはや、お恥ずかしい。
所詮、「売る側」 の理屈ゆえ、あまり真剣に読まないでください。

私は、長女の1歳の誕生日に、この呉服の世界に入りました。私は26歳。
はや、20年近く経ちました。

何度かの大きな方向転換があり、苦しみ、悩んでばかりでしたが、
その分。仕事上での心の持ちようというのは、時間をかけてある程度定りました。
「理屈」 において、自身の中では花開きつつあります。が、
その引き換えに 「商売」 としましては、素人以下という惨状です。

そろそろ。色とりどりの花を咲かせて、
この辺りのことも強く発信していきたいですが……。
頑張ります。




  • 2014/01/13 08:48
  • まほろば丸
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