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仔犬とスキップ。




てんと朝散歩して13年。

それなりに、いろんな出会いがあった。

てんが幼いころは、散歩自体がぎこちないものだからして、
あまり余裕がなかったが、
そういう時期を過ぎ、歩くことが単調なものになってくると、
外的なアクションというか、
新たな出会いやアクシデントを求めはじめた。

とりわけ、仔犬の散歩デビューに出くわすと楽しいものだ。

     ◇

いつだったか。
畑で幼い仔犬が、嬉しげに走っていたことがあった。
見慣れぬ元気いっぱいの柴犬。

首からピンとのびたリードの先には女性の手。

その手から腕も不慣れに真っ直ぐのび、
身体のシルエットは斜めにつんのめってい、
手ぶらのもう一方の腕は、後方にバタバタとはためいていた。

その。
仔犬の鼻先から、バタバタ腕の端までの一体なるものは、
せわしげに私とてんの視界を、
右から左、左から右、右から左……と駆け回った。

     ◇

あの風景をみてから、どのくらいの年月が経ったであろうか?

てんも13歳。

幼馴染も老いてきたので、一緒に遊べなくなった子や、
遊ぼうにも物理的に無理になってしまった子も増えてきた。

寂しいものだ。

ただ。
先日抱えてしまった寂しさは、そういうのとは違い、
物理的に無理になったのが、
走り回っていた鼻先の方ではないということ。

又聞きでそのことを知った。


もう一度。

あのスキップを見たかった。













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